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2009年8月28日現在
飛距離指数: −
平均飛距離: −
スペック | プロスカイヤー6 スーパーライト |
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発売時期 | 1983年 | |
スプール | 前端径 | φ56.9mm |
算出後端径 | φ60.6mm | |
ストローク | 18mm | |
勾 配 | 6度 | |
エッジ開放角度 | 約10度 | |
全 長 | 30.4mm | |
糸巻き量 | ナイロン2号−300m | |
材 質 | 本体:樹脂 | |
リング:樹脂一体 | ||
スカート | 樹脂別体 | |
カタログ自重 | 376g | |
ナイロン2号糸込み質量 | 未計測 | |
フルストローク全長 | 166mm | |
オシュレーション方式 | 中空円筒カム単軸 等速:2.3度綾巻き 前後各4.9ターン |
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ボールベアリング | 3個 | |
ラインローラー | SiC-U型 (角度調整可能) |
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マスターギヤ | アルミニウム合金 (鍛造) |
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メインシャフト | アルミニウム合金 φ5.0mm |
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ボディー&ロータ | マグネシウム合金 (耐食性二重塗装) |
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ハンドルタイプ | 左右両用/70mm | |
ハンドルグリップ | ウッド | |
ロータ回転方向 | 時計回り | |
ギヤ比 | 1:4.6 | |
メーカー希望小売価格 | 20,800円 |
1982年にデビューしたプロスカイヤー7スーパーライトMark-Uの弟機として翌1983年に発売された
プロスカイヤー6スーパーライトでは、兄貴機と同様マグネシウム合金製ボディー&ロータや
アルミニウム合金製両端支持方式マスターギヤやトラバースカム・水平巻き機構,ウッドノブ付き
左右両用ハンドル,ベールアーム角度調整機構付きSiCラインローラーと、軽量樹脂製スカート部を
分割した6度勾配ナイロン2〜3号用細糸スプールに加えてナイロン5〜6号用太糸替えスプールが
装備された。
つまり、メカニズム,装備的には兄貴機:プロスカイヤー7スーパーライトMark-Uの完全コピー版
なのだが、主要パーツが80%程度の大きさに縮尺設計されており、ストロークも投げ専用リール
としては最も短い18mmとなっている。
左:PS7スーパーライトMkU/右:PS6スーパーライト
デザイン的な意匠は全く同じと言ってよい双子兄弟機
このような『特別設計』により、当時の投げ専用リールでは初めて400gの壁を打ち破る超軽量化:
376g(実測:380g)のスペックとなっている。
メンテナンス時のグリース充填量によりやや重くなったが実測380g
さらに詳しく調べたところ、プロスカイヤー7スーパーライトMark-Uでは21mmのストロークをロータ
8.2回転で一往復(前進・後退各4.1回転)したが、プロスカイヤー6スーパーライトでは18mmの
ストロークをロータ9.8回転で一往復(前進・後退各4.9回転)するようオシュレーション速度を
チューニングしている点で兄弟機に違いが見られる。
何れも1ストローク分ラインを巻き取る毎に、ロータ位置が36度ずつ位相がズレていくため、ライン
の交錯点が局部的に重なることなく平然と巻き上がるよう設計されている点は、歴代プロスカイヤー
の伝統を踏襲している。
というのも、近代投げ専用リールの代名詞的存在であるダイワ・トーナメントサーフZ45Cシリーズ
では45mmのストロークをロータ14.5回転で一往復(前進・後退各7.25回転)するのだが、この
オシュレーション・スピードではオシュレーションがニ往復する毎にストローク位相が同じ位置に
戻ってきてしまう。
この場合、スプールの前端側,後端側それぞれに半周位相毎にライン交錯が重複する箇所が
出来るために、ラインの巻き上がり形態に若干のコブ形状が形成されてしまう。
一方で歴代プロスカイヤーのオシュレーション速度…
・プロスカイヤー7スーパーノーズ ;ロータ10.8回転で一往復(前進・後退各5.4回転)
・プロスカイヤー7スーパーライトMark-U ;ロータ 8.2回転で一往復(前進・後退各4.1回転)
・プロスカイヤー6スーパーライト ;ロータ 9.8回転で一往復(前進・後退各4.9回転)
・プロスカイヤー7セラテックノーズ ;ロータ10.4回転で一往復(前進・後退各5.2回転)
・プロスカイヤー7スーパーノーズ4570 ;ロータ12.2回転で一往復(前進・後退各6.1回転)
では1ストローク毎の位相ズレ量が小さいために、ライン交錯点が同じ位相に戻るまでの
オシュレーション往復数が多くなることから、ラインの巻き上がり形態にコブ形状がなく非常に
キレイな仕上がりとなる。
結果的に、歴代プロスカイヤーの各機種ともライン放出時のトラブルが少なく、特に5投で飛距離
を競うスポーツキャスティング競技では、ライントラブルによる失投が少ない傾向がある。
特に、プロスカイヤー7スーパーノーズ4570は歴代モデル中でも最高傑作に位置付けられるだろう。
話題を「プロスカイヤー6スーパーライト」に戻して…
ちなみに、ボディー&ロータの形状はほぼ同一で、材質をアルミニウム合金製に変更した廉価版の
「プロスカイヤー6」が自重:500g,標準価格:8,000円で同時発売され、こちらにはナイロン5〜7号
用太糸スプールのみが装備された。
この廉価版の存在も、プロスカイヤー7スーパーライトに対するプロスカイヤー7,
プロスカイヤー7スーパーライトMark-Uに対するプロスカイヤー7Mark-U
と同じラインナップ構成であり、このような場面でもキッチリと歴代モデルの伝統を踏襲している。
(元々のオリジナルモデルがプロスカイヤー7であり後に軽量化上位機種である『スーパーライト』
が発売された点は時間軸的前後関係が逆転しているが…)
プロスカイヤー6シリーズが発売された当時は、今のようにキスの数釣りは盛んではなく、ショート
ロッドにショートストロークリールを組み合わせてラン&ガンで釣り歩くスタイルもまだ一般的では
なかったのだが、この「プロスカイヤー6スーパーライト」であれば現代のショートストローク・ラン&
ガンスタイルのキス釣りにもピッタリではないだろうか?
しかしながら、スポーツキャスティング用としてはスプール前端径:59mm×ストローク:18mmでは
間違いなく力不足であろう。
そういう予測もあり未だ飛距離データについては未計測である。