リョービ
 プロスカイヤー7スーパーノーズ 4570

2014年2月9日現在

飛距離指数:1.015 (
★★★
平均飛距離:165.37m

(テスト回数:25回)


スペック プロスカイヤー7
スーパーノーズ4570
発売時期 1991年
スプール 前端径 φ70.0mm
算出後端径 φ74.7mm
ストローク 45mm
勾 配 3度
エッジ開放角度 63度
全 長 60mm
糸巻き量 ナイロン2号−200m
材 質 本体:アルミニウム合金
リング:アルミニウム合金一体
スカート なし
カタログ自重 509g
ナイロン2号糸込み質量 527g
フルストローク全長 194mm
オシュレーション方式 円筒カム複軸
等速:3.7度綾巻き
前後各6.1ターン
ボールベアリング 4個(うち1個SiCベアリング)
ラインローラー SiC-U型
(角度調整可能)
マスターギヤ 超々ジュラルミン
(鍛造)
メインシャフト 超々ジュラルミン
φ6.0mm
ボディー&ロータ セラテック補強
カーボン樹脂
ハンドルタイプ 左右両用/85mm
ハンドルグリップ 樹脂
ロータ回転方向 時計回り
ギヤ比 1:3.7
メーカー希望小売価格 37,300円
キャスティングリールのロングストローク化が一般的となった1991年にデビューした。
スーパーノーズ4570のネーミング由来は、そのスプールのディメンション・・・ストローク:45mm,
前端径:70mmにある。

スーパーノーズ4570の45mmストロークは、ダイワ・トーナメントプロキャスターSS-45,
オリムピック・メカサーフ48EXに次いで、3番目のオーバー40mmストロークマシンとなる。

他社モデルでは、前端径:58〜65mm,テーパー角:5〜8度のコップ型テーパード・スプールが
主流であったが、テーパード・スプールに付き物のパーマトラブル防止とライン放出抵抗の低減を
両立する目的で、前端径:70mm&テーパー角:3度に設定した「大口径小勾配」スプールを
初採用。

スプールは薄肉鍛造アルミニウム合金製で、キャスティング時にはスプールエッジに擦れるライン
の摩擦音が釣鐘のように反響し、「シャリシャリシャリ」と心地良い音を発する。

マスターギヤ,ピニオンギヤ,メインシャフト,ハンドルアームには超々ジュラルミンやジュラルミン
などの高強度アルミニウム合金をふんだんに採用し、軽量化と高耐久性を実現。
ベールアームにはチタン合金を採用することで回転マス軽量化によるロータ回転バランスの向上
を図っている。

トラバースカム・オシュレーションは前モデル:セラテックノーズの3.7度綾巻き&2軸分離型を踏襲
し、糸ヨレ防止機能であるベールアーム角度調整機構は工具を使わなくても微調整可能なタイプ
に進化。
SiC製ラインローラーへのベアリング装着はないが、スピニングリールにはつき物の糸ヨレが
少なく、快適なキャスティングが可能となった。

前モデル:セラテックノーズではスプールを最も前進させた状態でスプール位置がリールフットに
近く人差し指へのラインキープ角度に不満があったが、スーパーノーズ4570ではストロークの延長
によりスプール前進時の位置もリールフットから遠ざかり、人差し指へのラインキープが自然な
角度に保たれるように改善された。

また、ロータ内にはトラバースカムへの回転伝達ギヤやサイレントストッパー、そしてそれらを保護
する防塵カプセルが収納されるため、リールの重心はロータ近くに存在する。
キャスティング時には、リールフット部を握る右手にリールの重心が明確に感じられ、ロッドの振り
抜き感が向上する。

現在でもキャスティング競技に愛用する選手も多く、信頼性,耐久性において優れたモデルである
と言えるだろう。

後に、廉価版としてプロスカイヤー7スーパーノーズ4570EXが追加発売され、こちらにはカーボン
樹脂製スプールが採用された。
実はこのカーボン樹脂製スプールはテーパー角:5度と、4570用アルミニウム合金製スプールより
も大勾配化されている。


           プロスカイヤー7スーパーノーズ4570用スプール
      (左:アルミニウム合金製3度勾配,右:カーボン樹脂製5度勾配

3度勾配のアルミニウム合金製スプールと5度勾配のカーボン樹脂製スプールで飛距離的な差は
みられず、廉価版とはいいながら「飛び」に関しては一歩も譲らないところがプロスカイヤーらしさ
だろう。

飛距離指数は1.015(2014年2月9日現在)と45mmストロークのリールとしてはやや不満が残る
が、やはり大口径スプールではハイスピンダー3051系ガイドセッティングでもラインがバットガイド
に突入する際の抵抗が大きいようだ。