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2006年12月03日現在
飛距離指数:未計測
平均飛距離:未計測
リールご提供:丸岡義明様
スペック | プロキャスター 7000 | |
発売時期 | 1976年 | |
スプール | 前端径 | φ68.0mm |
算出後端径 | φ68.0mm | |
ストローク | 22mm | |
勾 配 | 0度 | |
エッジ開放角度 | 0度 | |
全 長 | 64.5mm | |
糸巻き量 | ナイロン2号−300m | |
材 質 | 本体:樹脂 | |
リング:アルミニウム合金 | ||
スカート | あり | |
カタログ自重 | 515g | |
ナイロン2号糸込み質量 | 550g | |
フルストローク全長 | 168mm | |
オシュレーション方式 | オシュレートギヤ式 正弦波:5.6度綾巻き 前後各2.125ターン |
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ボールベアリング | 3個 | |
ラインローラー | ハードクロム-U型 | |
マスターギヤ | アルミニウム合金 (鍛造) |
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メインシャフト | スチール φ5.5mm |
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ボディー&ロータ | マグネシウム合金製ボディー&ロータ | |
ハンドルタイプ | 左右両用/80mm | |
ハンドルグリップ | 樹脂 | |
ロータ回転方向 | 時計回り | |
ギヤ比 | 1:4.7 | |
メーカー希望小売価格 |
1976年、世界初マグネシウム合金製ボディー&ロータを採用したスピニングリール・プロキャスター
7000がダイワ精工からデビュー。
当時スピニングリールといえばアルミニウム合金製で、投げ釣り用リールとしてはオリムピック・
サーフ93か、リョービ・プロスカイヤー7か、という時代だった。
サーフ93,プロスカイヤー7ともに600g以上もある重量級リールだったが、ボディーなどの重量系
パーツがマグネシウム合金化されたプロキャスター7000では、自重515gで当時最軽量の大型
投げ専用リールであった。
平行巻き機構が当たり前となった現代の投げ専用リールと比較すると、プロキャスター7000の
メカニズム上には大した特徴は特にはないようにみえる。
しかし、オーソドックスな正弦波往復運動型オシュレーションにも、できるだけコンパクトな機構で
22mmロングストローク&最大6度の綾巻き角を得るための工夫がみられる。
綾巻き角を大きくするためには、マスターギヤとオシュレーションギヤとのギヤ比を1:1に近付ける
必要があるが、軽量化のためにはいたずらにギヤを大きくできない。
そこで、ギヤ歯外径を小さくしたオシュレーション・ギヤの反対面にオシュレーション・スライダーを
前後するための突起を乗せたディスクを一体化し、マスターギヤ軸との中間に直径の小さなギヤ
をもう一つ挿入することで、オシュレーション・ギヤ比の最適化とメカの小型・軽量化を両立して
いる。
また、当時は亜鉛合金ダイカスト製マスターギヤが主流であったが、いち早くアルミニウム合金製
を採用し、しかも歯厚をギリギリまで薄くした鍛造製で耐久性を確保している。
スプールは超遠投専用仕様:ドラグ・レスとし、ネジを切ったメインシャフトに直接ねじ込む着脱
方式。
スカート部から本体は樹脂製であるが、ラインと摩擦する前端のみアルミニウム合金製リングを
装着し、軽量化と機能性の確保をバランスよく行っている。
また、当時スピニングリールではラチェット音を発するストッパー機構が一般的であったが、
プロキャスター7000では早くもサイレントストッパー機構を搭載。
構造こそ近代リールのものとは異なるが、ラチェット音を発することなく静かにピタッとロータの
逆転が止まる機能は、当時は画期的な新技術だったことだろう。
なお、正弦波往復運動型オシュレーションでは、ラインを巻いた状態でスプール中央が窪む
ためにキャスティング時のライン放出抵抗が大きくなるが、プロキャスター7000ではスプール軸に
3つのゴムリングを嵌めてストローク中央が盛 り上がった形状とし、ラインを一杯に巻いた
状態でスプール表面がフラットに仕上がり、ライン放出抵抗が小さくできる。
今では、このようなオシュレーション機構を搭載するリールはごく一部であり、投げ専用リールは
ほぼ全て円筒カムによる平行巻き機構が採用されているため、ある面貴重な存在かも知れない。
キャスティング競技を目的につくられたリールではなく、あくまでも遠投実釣用としてつくられた
リールであるため、キャスティングロッドと組み合わせての飛距離指数を述べることはナンセンス
だろう。
しかし、「プロキャスター」の名を冠する以上、一度くらいはプロスカイヤー一 族,エアロ一族との
対決を、いずれは行おうと考えている。
結果はまたの機会に・・・