'08年12月08日
Report #065  2008年11月22日・鞆の浦カレイ釣行記

例年なら11月に入ると備後地方もカレイの情報が入るにだが、今年はどうやら夏〜秋の高水温が
影響しているのか遅れがちとのこと。

ちょうどカレイの活性が上向くだろうと楽しみにしていた全日本カレイ大会は雨に祟られ、
ヘナチョコ釣り師の私は釣行中止しUターン、さっさと帰宅すると布団に潜り込んだ。

それでは、と天候も回復した翌週11月22日(土)に、職場の後輩君と共にいつもの鞆の浦へ
カレイ狙いで釣行した。

1. 今年はバカツキ中の鞆の浦・・・期待も膨らむ

当日は長潮で、夜明け直後に満潮となりそこから午後の干底まで潮位差も小さく釣り易そう
な雰囲気だ。

ただ、鞆の浦の過去の釣行記録を確認すると、中潮から大潮の満潮から下げ始め1時間と
干潮からの満ち始め1時間にカレイの実績が集中している。
どちらかというと、潮の流れが緩やかな若潮や長潮は期待度が低いのだが・・・

それでも満潮からの下げ始めには魚の活性も上向くだろうし、引き潮の間には30〜50m付近
のカケ上がりで15〜20cmのキスがそこそこ釣れることもある。

作戦としては、6:54(尾道)の満潮に備えて遅くても6:00には現地入りし、エサさえ持てば12:49
の干潮からの満ち上がりまで釣りたいところだ。

ということで、私にとっては苦手なことであるが早起きして4:00に自宅を出発。
途中後輩君を迎えに行き、エサを調達後、5:40に釣り場に到着した。

今回はコウジ系のエサは買わずに虫エサ系で固めたが、いつもの本虫&青虫に加えてフグ
やギザミ(ベラ)などのエサ取りに強く、産卵期のカレイ釣りでは本虫の代用によく使われる
コガレイ(コガネムシ)も少し調達。
さらにある秘策でアミエビのレンガも一個調達した…

早速仕掛けを準備し、3種類のエサを付け分けて、カレイの実績ポイントである50〜70mライン
に仕掛けを3本投入した。
後輩君も同じところへ2本竿出し。
潮の流れに乗って仕掛けが流される順に2台の三脚上で竿をローテーションし、アタリを待つ…

そうこうしているとすぐに日の出を迎え、同時に竿先の動きも活発になってきた。
まずは、本虫を大きめに付けた仕掛けにモゾモゾとアタリ!

しかしなかなか食い込まず、最初のシグナルは空振りしてしまう。
すぐに新鮮な本虫を付けて同じポイントへ仕掛けを投入。

仕掛けが着底するとすぐにモゾモゾと生体反応があるが、先の空振りもあるのでしばらく放置。
仕掛けはゆったりと左へ流れていくが、あまり左の方まで流すと根掛りゾーンがあるので、
そろそろ巻き上げて打ち返そうかと左端の竿を手に取り空アワセするとズッシリ重量感!

後輩君が「そういえば竿先が少し動いてましたけど…」とつぶやく。
え、そうなの?何か魚掛かってるし…
海面に姿を現したのは期待通りにマコガレイ。
この釣り場のレギュラーサイズである26.5cm。プリプリに太っている。


     6:50 マコガレイ 26.5cmゲット

すぐに仕掛けの状況を確認すると、キス,カレイ兼用に作った全長160cmの丸海津14号2本針
仕掛けのうちパールピンクφ4mm玉と2mm赤チューブ3cmを通した下バリに食い付いている。

この釣り場では、カレイの実績は全長130cmくらいのやや短め2本針仕掛けで枝バリに掛かる
ことが多いのだが、今回は長潮ということで潮流が緩やかなために長めの仕掛けが有利なよう
である。

当初は長潮ということで少しばかり不安を抱いていたのだが、第1号カレイを皮切りに魚からの
シグナルがこの後しばらく続いた。

まず、後輩君の竿にコンコンとはっきりしたアタリがあり、15cm程のチャリコをゲット。
私の竿には、モゾモゾと竿先を揺するアタリが出るのだが、なかなか食い込まず。
しばらく放置して、それまでよりもやや大きなシグナルが来たところで仕掛けを回収すると、
17cmのキスが釣れていた。


       7:15 キス 17cmゲット

予想通りにキスの登場で、それではとカレイ狙いメインの2本はこのまま丸海津14号〜16号の
仕掛けを使い、3本目の仕掛けを投げ専用キス8号の3本針に交換して、唐揚げオカズ用の
キス狙いに変更。

これで引き潮の間にクーラーの中が賑やかになるハズ…と予想したが甘かった。
この後しばらくキス針仕掛けをサビいたり置き竿で流したりしたが、これ以上キスを追加すること
はなかった。

ここで嬉しいことに後輩君が12cm程のトラギスをゲットしてくれた。
すかさず4本目の竿を繋ぎ、「これちょうだい!」とマゴヒラ狙いでビッグサーフ14号をブスリと刺し、
60mラインに投入した。

すぐに生体反応があり、一度は竿先がググッと入り、もう一度は手持ちしていた竿がツツ〜と
引張られるアタリ?があったのだが、いずれも針掛りせず…

一旦巻き上げたトラギスには歯型も何もなく無傷。
これは一体どういうこと???
イカの仕業か、タコの仕業か、獲物の正体が分からないのでしばらく放置プレーとした。

2. 引き潮の部;カレイにはあまり実績がないのだが・・・

いよいよ引き潮の流れが速くなり、左斜め方向に投入した仕掛けはドンブラコどんぶらこと
右方向へ流される。

この流れは根掛りせず快適に釣りができるのだが、チョイ投げ引き釣りのキスがシーズン終了
となると・・・退屈だ。

そこで今回、干底までの潮待ちを利用して試みたのが、アミエビをカゴに詰めての寄せ餌釣り。
通常は六角オモリ30号をL型天秤に直接ブラ下げるのだが、今回は天秤と六角オモリとの間に
アミエビを軽く詰めたサビキ用の撒き餌カゴを取り付けた。

 
撒き餌カゴを取り付けたL型天秤

さすがにこの仕掛けでは遠投は効かないが、60mラインのカレイポイントには余裕で届く。
仕掛け絡みに注意して、ノソリと仕掛けを投入したらオモリの着底を待つ。
オモリが着底したら3,4回竿をあおって撒き餌カゴの中からアミエビを出してやる。

そしていつも通りに三脚へ竿を置いてアタリを待つと…
何と三脚に置いたばかりの竿に大きなアタリ!

これはもう乗ってるだろうとすかさず大アワセを入れてリールを巻くと、ズッシリとした重量感!
撒き餌カゴの抵抗も含まれるが、淡路島で釣った拓寸40cmのマコガレイに匹敵する手応え!
リールを巻き取る最中には、何度も海底目指して潜ろうとする獲物の動きが伝わってくる。

そして足元に姿を現したのは目測でも30cmをちょっとオーバーする立派なマコガレイ!

ところがうかつにもタモアミをまだ組み立てていなかった!
ヤバいな〜大丈夫かな〜と不安だったが、思い切って仕掛けを抜き上げた。
幸い針はカレイの唇にしっかり掛かっていたので、無事取り込み成功。

実寸31.5cm(拓寸32.6cm)、肩の盛り上がったマッチョなカレイでメッチャ旨そう。

 
    7:30 マコガレイ 31.5cmゲット        丸々と太ったマッチョなマコガレイ

ほんの遊びでやってみた寄せ餌釣りが、第一投目にして大物をゲットしたので正直驚いた。
ちなみにカレイが掛かったのは、またしてもパールピンク4mm玉と赤チューブを通した下バリで
エサは本虫と青虫のミックス掛け。
どうやら今日はパールピンクが良いらしい。

早速もう一本の仕掛けを、パールピンク玉と赤チューブを通したもので、さらに撒き餌カゴ付き
天秤に付け替えたのは言うまでもない。

そしてこの後、寄せ餌釣りの仕掛けには投入直後からアタリが頻発!
朝一番の例もあるので、竿先がググッと入るまで待ってみようとその瞬間を楽しみにしながら
待つのだが、一向に竿先は入らず・・・

我慢しきれず仕掛けを巻き上げると、針のエサはキレイになくなっている。
ハリスには傷が入ってないことから、どうやらギザミ,カワハギ系のエサ取りがわんさか寄って
いるようだ。

一方もう一本の撒き餌カゴ付きカレイ狙いの仕掛けには、600gくらいの立派なマダコが掛かって
いた。ラッキー。
こちらは後輩君のアシストでタモアミにて無事取り込み。


         8:40 マダコゲット

針を外すと堤防の上をしばらく走り回り、袋に閉じ込めようと手で捕まえると吸盤で激しく吸い
付かれ、しばし悪戦苦闘を強いられた。

こんなことをしている場合ではない。
まだカレイの時合いが続いているかも知れないのに。

エサ取りにたかられていても、またそのうち大判カレイが食いつくかも?と期待してアミエビを
詰めた寄せ餌釣り仕掛けを打ち返したのだが、貴重な刺しエサが取られるばかりなので10:30
に作戦変更。

次の作戦はこの日まだ攻めていない遠投領域を探ってみることにした。
遠投とは言っても道糸が5号なので90〜100m程しか飛ばないが、ちょうどそのラインに潮目が
できており、何となく期待が持てる雰囲気がある。

取り敢えず1本を遠投して、仕掛けを潮目の流れに乗せて流していると早くもアタリらしき反応。
モゾモゾと竿先が動いていたのだがそれ以上引き込まれることなく、ただ流れていた仕掛けの
動きが止まっている。

これはもしかして…
とアワセを入れてリールを巻くとなかなかの重量感。
途中グリグリと潜る手応えもあり「カレイっぽいかも?」と言っていると本当にカレイだった。


    11:00 マコガレイ 26.5cmゲット

こちらも、朝一番に釣ったのと同じ26.5cmであるが、ちょっとスリム。
帰宅後判明したが、先に釣ったカレイは2匹ともメスで、このカレイのみオスだった。

長年鞆の浦へ通っているが、一日に3匹もカレイを釣ったのは初めてである。
ただただ「いいな〜いいな〜」と呟く後輩君にはちょっと届かない距離のようであるが、ここまで
チャリコ1匹,トラギス1匹の後輩君に何としてもカレイを釣ってもらおうと60mラインのカレイ
ポイントを空け渡し、私はやや右側のポイントを釣ることに。

すると皮肉にも今度は23.5cmの青ベラを追加した。
すまない後輩君。


     11:30 青ベラ 23.5cmゲット

またしても「いいな〜いいな〜」と連呼する後輩君。頼むカレイを釣ってくれ。
その願いが通じたのか、後輩君の竿先にコンコン…グ〜とシグナルが!!!

「やった〜重たいこれは絶対カレイだ〜」と大喜びでリールを巻く後輩君。
しかし海面に姿を現したのは…???…



25cm程の立派なコノシロだった…
ちなみに写真では背中に針が掛かっているのだが、ちゃんとアタリを取り口に掛かっていた
針を外したところでコノシロ君が大暴れして、背中に針がブスリと刺さったのだった。

結局これ以上釣果を増やすことなく、13:00エサ切れにより納竿。
残念ながら干底からの満ち上がりまではエサが持たなかった。

私自身は大満足の一日であったが、後輩君は大いに悔しがっての納竿となった。
「今度こそカレイ釣ってヤル〜」と後輩君。うんまた釣りに行こう。


3. Data

★竿 & リール & 仕掛け

  @ダイワ・ランドサーフ 33-405 & ダイワ・パワーサーフ4000QD
    道糸:ナイロン5号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:六角30号+L天秤(撒き餌カゴ付き)
    モトス:東レ・銀鱗Z8号,ハリス:三菱化学・ジョイナースペシャル5号
    ハリ:がまかつ・丸海津14号 (パールピンクφ4mm玉+赤チューブ付き2本バリ)
    エサ:本虫&青虫ミックス掛け,本虫1匹掛け
    釣果:マコガレイ 31.5cm,26.5cm(2匹)

  Aシマノ・ツインパワー405CX & シマノ・パワーエアロGT7000
    道糸:ナイロン5号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:ロケット天秤30号
    モトス:東レ・銀鱗Z8号,ハリス:三菱化学・ジョイナースペシャル5号
    ハリ:がまかつ・丸海津14号 (パールピンクφ4mm玉+赤チューブ付き2本バリ)
    エサ:コガレイ1匹掛け
    釣果:青ベラ 23.5cm,キス 17cm

  Bダイワ・ランドサーフ 30-405 & ダイワ・パワーサーフ4000QD
    道糸:ナイロン5号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:六角30号+L天秤(撒き餌カゴ付き)
    ハリス:三菱化学・ジョイナースペシャル5号
    ハリ:がまかつ・丸海津16号 (パールピンクφ4mm玉+赤チューブ付き2本バリ)
    エサ:本虫1匹掛け,青虫房掛け
    釣果:マダコ

  Cオリムピック・純世紀グラファイトGL 390 & シマノ・スーパーエアロEV
    道糸:ナイロン3号+力糸ナイロン4〜12号
    オモリ:ロケット天秤27号
    ハリス:三菱化学・ジョイナースペシャル5号
    ハリ:オーナー・ビッグサーフ14号 (1本バリ)
    エサ:トラギス
    釣果:なし
   

★潮時(尾道)

 2008年11月22日 長潮

 干潮 00:55
 満潮 06:54
 干潮 12:49
 満潮 19:12