'09年12月20日
Report #073  2009年12月15日;福山市鞆の浦釣行記

全日本SC選手権大会から早いもので2ヶ月。
晩秋から初冬のシーズンオフには大好きなカレイ狙いの釣行を重ねている。

この間ほぼ2週間おきにカレイを狙って釣行を重ねてきたのだが、
10月30日(金):鞆の浦にてチヌ40.5cmをゲットしたもののカレイは不発。
11月15日(日):全日本カレイ大会で向島へ釣行したが大した釣果なく撃沈…
11月29日(日):協会カレイ大会は呉・警固屋にてワニエソ39.7cmとシログチ29cm
を釣ったがまたしてもカレイは不発。

3連敗で初冬シーズンも残りわずか。
今週を逃すとカレイは産卵に入り、春までは狙ってもそう簡単には釣れなくなるだろう。
モンモンとしていると、大潮で10:40に満潮を迎える12月15日(火)に休みがもらえた。
これは釣行するしかないだろうと、息子も保育所を休み二人で今シーズン最後?の
カレイ狙いで釣行した。

何としてもカレイをゲットしたいので、「絶対釣れる!」と確信が持てるポイントである
鞆の浦に、行き先は迷わず決定。

まさか平日の火曜日に一級ポイントが満員ということもないであろうから、朝の出発も
慌てることなく午前7時前とのんびりスタート。
先の釣行で余った本虫の塩漬けを持参しつつ、途中本虫2,000円とコガレイ800円,
ユムシ4個を買い、ほぼ予定通り午前8:10に鞆の浦へ到着した。

1. 満ち潮の部;予想通り一級ポイントは貸切状態!

今回の潮時では、10:40頃の満潮前後2時間と、17:00頃の干潮前後2時間にカレイの
活性が上向くハズ。

さらに時期的には良型アイナメも産卵のために海底のシモリに居付き始めるハズで、
コウジ系のエサを使えば30cmオーバーが食い付いてくるのでは?との期待も持てる。

そんな期待を膨らませながら、まずは本虫を刺した仕掛けをカレイポイントである70m
ラインのシモリゾーンに投入。

次はコンパクトロッドに仕掛けをセットし、コガレイを刺して息子に渡す。
あとは息子が自分で投げて糸を張りアタリを待つので、私は自分の竿出しに戻る。

今回は幸いにも釣り場が貸切状態なので竿は5本出すことにしたのだが、時合が
来る前からムヤミに竿数を増やすとエサの消耗が激しくなる。

そこで、時合が来るであろう9:30までは本虫,塩本虫,ユムシを各1本の3本体制で
様子を覗い、9:30からは本虫4本+ユムシ1本の5本体制でカレイを迎撃しようという
作戦を立てた。

そして迎えた9:30。
新鮮な本虫を刺した仕掛けが4本とユムシを刺した仕掛け1本は、カレイポイントの
70mラインに整列配備され、左へ向かう潮流に乗ってそろりそろりと流されている。
竿先にはそれまで何もシグナルはなかったのだが、やはりこの時間帯からは
エサ取りがつつく様子が小刻みに竿先に伝わってくる。

そろそろ時合到来かと時々仕掛けを5mほど引きずって誘いを掛けるが、そのうち
一本に魚の感触あり!
すかさずアワセてリーリングに入ると、グリグリと良く引くではないか。

竿先は凝視していたのだが、アタリを見逃したのかそれとも出なかったのか?
アタリに気付かなかったのが少し納得いかなかったが、手応え的に間違いなく
カレイだろう。
魚の気配が無いのですっかり夢中でおやつを食べている息子を呼び、
「もうすぐカレイが上がってくるゾ〜」と水面を見つめていると…
予想通り、茶色い菱形の魚体、まぎれもなくマコガレイが、水面をツイ〜っと滑る
ように浮上してきた。

サイズはこの釣り場では標準的な27cm級なので一気にゴボウ抜き。

 
  10:10 念願のマコガレイ27.5cmゲット!   鞆の浦のマコガレイは体高があり肉厚!

良く見るとこのカレイ、2本針仕掛けのエサを2つとも丸呑みしている。
仕掛けの下針から食い付いてさらに仕掛けが緩む上針方向へ移動し、2つ目の
本虫も一気に飲み込んだのでアタリがハッキリと出なかったのだろうか?

ちなみに、現在はカレイ狙いの仕掛けには赤やピンク,蛍光色などのビーズや
チューブの飾り物を必ずハリスに通しているのだが、今回カレイが掛かった仕掛け
は25年程前に作製したまま実家の物置に眠っていたもので、ハリスには飾り物が
何も付いていない。

ということは、飾り物によるカレイの集魚効果はない!ということなのか?
或いは飾り物がないために、針に刺した本虫が海底でごく自然に漂って、カレイの
目に付き易かったのか?

いろいろと考えながらも、とにかく予想通りに時合到来のようなので5本全ての
仕掛けを一度回収し、新鮮なエサに付け替えてカレイの釣れた70mラインに再投入。

もう1,2匹カレイが釣りたい!と念じながら竿先を睨む。

しかし期待も虚しく、カレイを追加することなく11:00には潮流が止まってしまった。
次は引き潮の流れ始めにチャンスが来るとは思うのだが…
この静止時間を利用して、息子と二人カップ麺を作って昼食とした。

2. 引き潮の部;お土産用外道タイムの始まり

12:00を過ぎると、潮流は速さを増して右方向へ流れ始めた。
期待した引き潮の流れ始めには魚の反応はなく、針に刺したエサもほぼそのままで
上がって来る。

これまでの経験では、潮が右へ流れる時間帯には80〜110mの遠投で仕掛けを
ガンガン流して釣るか、それとも30〜50mラインにチョイ投げした仕掛けを頻繁に
誘い掛けして手前のカケ上がりに付く魚を釣るかの2つの作戦で釣果を出している。

今回は釣り場のガラ空きなので、欲張って両方の作戦を遂行してみる。
遠投1本目は左側のシモリ帯80〜90mラインに投げて、正面までを流し釣り。
遠投2本目は正面の砂地帯90〜110mラインに投げて、右40度の位置まで流し釣り。
残り3本は今まで通り70mラインのカレイポイントに投入してから、5分おきに5〜10m
仕掛けを動かして30mラインのカケ上がりまで丹念に探る。

丁度右寄り遠投で攻めている付近には明確に潮目ができているので、期待も高まる。

明確な時合は干底直前の16時頃までないと予想されるが、それでもまじめに竿先を
見ながら仕掛けを動かし、仕掛けが流されればまた潮上へ替え打ち返す作業を
モクモクと続ける。

その甲斐あって、仕掛けが流されていく速度に変化を感じて巻き上げた仕掛けに
18cmのホゴが掛かっていた。


     12:30 18cmのホゴをゲット

ホゴは1匹釣れるとたいてい同じポイントでもう1匹釣れることが多いので、引き続き
同じポイントを攻める。

すると30分後の13:00に今度は超重量級の手応え。
ところが魚らしい引き味は全くなく、ただリーリングが異常に重いだけ。
100mほどの距離をポンピングしながらラインを巻き取り、ようやく波間に天秤が浮上
してくると、弱々しいながら魚の手応えが。
と同時に水面には青い物体が見えてきた。
へ?タモ網???

何と30cmほどの柄が付いたボロボロのタモ網が仕掛けの上針に掛かっており、
さらに下針には良型のキスが掛かっていた。

キスの方は嬉しいのだが、ボロボロのタモ網はどうも納得がいかない。
何でこんな物が海底に落ちている訳?

  
     まさかタモ網が釣れるとは…            キス23cmも喜び半減…

そんな感じで、ポツリポツリとお土産を確保したのだが、それも長くは続かず干潮前
の時合が始まるであろうと予想していた15:40までは退屈な時間となる。

その15:40。
やはり100mラインを流していた仕掛けを誘い掛けしようとしたところで魚の反応!
リーリング中はクリクリと魚が動く感触はあるのだが、引きは強くなくただ重いだけ。
ホゴかな?と思ったらやはりホゴだが、先ほどのホゴよりは少し小さめの16cm。

ここから干底までがチャンスなのだが、残念ながらそろそろ納竿しなければならない
時間でもある。

まだまともな魚を釣っていない息子も少し焦り始めた様子で、仕掛けをキャストする
際にトラブルが目立つようになった。
それまで上手に20mくらい自分で投げていたのだが、キャスティング競技で言う
『引掛け』キャストを連発して仕掛けは目の前にドボン…

かなり焦っているらしい。
投げる動作に入ったところで右腕の臂が下がってしまっている。
(つまらんところまでオヤジに似てきた)

何とか一匹は魚を釣って欲しいので、真っ直ぐ20mくらい投げれるように再教育し、
エサも本虫の軟らかいところを付けてやり最後の30分に集中力を高める。

すると幸いにも息子の竿にもアタリが出始めた。
1回目は早くアワセ過ぎてスカを食らったが、2回目は念願叶って魚が掛かった様子。
でも何か軽そう…
姿を現したのは、10cmほどのハゼ系の魚。


  息子もようやく10cmほどのハゼをゲット

狙い通りのカレイではなかったが、今日初めてフグ以外の魚が釣れたので、息子も
満足したようだ。

ところで実はこの頃から私自身もかなり焦ってきた。
一か八か、博打のつもりで左側のシモリ帯ド真中に投入していた仕掛けが案の定
根掛りでロスト。
おまけに正面110mラインに遠投していた仕掛けも根掛りしてロスト。

本日最後の時合時刻を迎えたのに、次々と仕掛けが戦線離脱してしまう…
これは「もう諦めて大人しく帰りなさい」との天の声なのか???
時刻も16:00が近付いたので、その天の声に従うことにした。

その時…
70mラインに仕掛けを投入した竿が、三脚の上でズズズっと向きを変えた。
間違いなく魚からのシグナルだろう。
少し待ってみたが、竿を引きずった抵抗を感じたのか?魚はエサを離したらしく
仕掛けには何も掛かっていなかった。

そんなこんなで、もう30分粘りたい気持ちが芽生えてきたのだが、残念ながらエサ
も最後の本虫が7,8cm。

2本針に半分ずつ刺して、アタリの出た70mラインのピンポイントに寸分の狂いもなく
キャスト。
これでダメならもう納竿だし、もう1匹魚が釣れてもやはり納竿ということになる。
この最後の1本の竿先をチラチラ見ながら、他の道具を撤収していく。

時間をチェックすると16:20。
さてもう帰る時間になってしまった。
竿先にはとうとうアタリは出なかったが、今日はそんな状況でも魚が掛かっていた
こともあるので、息子と二人で「どうか魚が掛かっていますように…」と念じてから
竿を手に取る。

そして、軽く聞きアワセを入れてみると…
ギュン!と魚の反応が感じられたので、大アワセを入れると強烈な引き!!!

リーリング中にも強い引きを楽しませてくれたのだが、絶えず潜ろうとする力強い
引きは大物のカレイではないか?
隣で観戦中の息子もパニック寸前に興奮していたのだが、獲物に姿が見えたとたん
に興奮は最高潮に。

チラッと見えた魚体は茶色くて細長い。
マゴチか???いや、アイナメ!!!

一気に抜き上げようかと思ったのだが、干底で潮位が低く釣り座から5m以上ある。
折角タモ網も組み立ててあるんだし使うことにした。
1回目にアイナメを掬おうとした時にはあっさり逃げられ、2回目で取り込み成功!

婚姻色の出始めたオスのアイナメは、検寸の結果34.0cm。
昨年6月に仕留めた35.8cm,2005年4月に仕留めた34.7cmに次いで、鞆の浦での
3匹目の点物アイナメで、気分良く納竿となった。

 
 まさかまさか最後の1投にアイナメ34cm!    婚姻色の出始めたオスのアイナメ

3. Data

★竿 & リール & 仕掛け

  @ダイワ・ランドサーフ33号-405 & ダイワ・パワーサーフ4000QD
    道糸:ナイロン4号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:六角30号+15cmL型遊動天秤
    モトス:ユニチカ・ハイループ8号,ハリス:ユニチカ・グンター5号
    ハリ:がまかつ・丸海津15号
       (パール赤玉+赤チューブ付き2本針)
    仕掛け全長:約140cm
    エサ:本虫
    釣果:アイナメ34.0cm,キス23.0cm,ホゴ18.0cm

  Aシマノ・エアロキャスト4200TEX & シマノ・パワーエアロGT7000
    道糸:ナイロン4号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:六角30号+15cmL型遊動天秤
    モトス:東レ・銀鱗8号,ハリス:東レ・銀鱗4号
    ハリ:がまかつ・カレイ専用12号
       (装飾なし2本針)
    仕掛け全長:約130cm
    エサ:本虫
    釣果:マコガレイ27.5cm

  Bシマノ・ツインパワー405CX & シマノ・スーパーエアロEV
    道糸:ナイロン3号+力糸4〜12号;13m
    オモリ:六角30号+15cmL型遊動天秤
    モトス:ユニチカ・ハイループ8号,ハリス:ユニチカ・グンター5号
    ハリ:がまかつ・丸海津15号
       (パール赤玉+赤チューブ付き2本針)
    仕掛け全長:約140cm
    エサ:本虫,コガレイ
    釣果:ホゴ16.0cm

  Cダイワ・ランドサーフ30号-405 & ダイワ・パワーサーフ4000QD
    道糸:ナイロン4号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:六角30号+15cmL型遊動天秤
    モトス:ユニチカ・ハイループ8号,ハリス:ユニチカ・グンター5号
    ハリ:がまかつ・丸海津15号
       (パール赤玉+赤チューブ付き2本針)
    仕掛け全長:約140cm
    エサ:本虫
    釣果:なし
 
  Dシマノ・エアロキャスト4200TEX & シマノ・パワーエアロGT4000
    道糸:ナイロン5号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:ロケット天秤30号
    ハリス:ユニチカ・グンター5号
    ハリ:オーナー・ビッグサーフ14号(1本針)
    仕掛け全長:約140cm
    エサ:ユムシ
    釣果:なし



★潮時(尾道)

 2009年12月15日 大潮

 干潮 03:51
 満潮 10:41
 干潮 16:36
 満潮 21:55