'10年04月29日
Report #075  2010年4月16日;福山市鞆の浦釣行記

例年なら2月は良型の越冬ギス狙いに、3月は花見ガレイ&アイナメ狙いに釣行するのだが、
今春は週末に天気が崩れることが多く、結局2月,3月と無釣行だった。

4月に入り春らしい気候を実感しないままに桜の季節も終わったが、情報では花見ガレイに
アイナメが各地で好調に釣れている模様。

潮時表を見ていると、会社の休業日(金曜日)である4月16日は大潮から中潮に変わる初日
で絶好のカレイ&アイナメ潮ではないか!
すると無性に釣行したくなり、朝からいつもの鞆の浦へ出撃した。


     これが『平成いろは丸』ぜよ!

朝6:00時点では霧雨が降っていたが、天気予報でも終日曇りと出ていたので、安心して合羽
などは所持せず防水・防寒ジャンバー一枚羽織って出発。

1月に作った本虫の塩漬けを持参しつつ、途中本虫2,000円と青虫500円,本コウジ3個を買い、
予定通り午前7:00に鞆の浦へ到着した。

ところが・・・
今回のために新たに『撒き餌天秤』を作製したのだが、肝心のアミエビを買って来るのを忘れ
ていた・・・(涙)
ま、潮の大きい日は撒き餌がすぐに流されてしまい効果も期待できないか、と一人で納得し
正統派投げ釣りで大物を釣るぞと決意した次第。

今回の潮時は、6:04に干底を迎えており11:43の満潮に向けて午前中はカレイ&アイナメの
ベストコンディションになっている。

しかも入釣時刻である7:00頃は満ち上がりの潮流が勢いを増し始めるタイミングなので、
あわよくば第1投目から大物の激震が期待できる!との皮算用。

早速いつもの2本針仕掛けに本虫と青虫をミックス掛けして、カレイ&アイナメの一級ポイントで
ある60〜80mラインのシモリ帯に2セットを投入。
続いて、アイナメ狙いの1本針・本コウジ仕掛けを、やはり60mラインに投入。

ここで、天気予報に反して結構な勢いで雨が降ってきた。

一旦荷物を車の中に避難するかな?と思案していると、数分で雨が少し小降りに収まった。
では、ともう1本竿を出して、こちらは2本針仕掛けに塩本虫と青虫を縫い刺しミックス掛けして、
普段はあまり狙わない20〜30mラインを探検してみる。

ちなみに、30mラインには水深が8mから12mくらいまで落ち込むカケ上がりがあるのだが、
稀にこの付近でもカレイが釣れることがあるので、捨て竿的に狙ってみた。

さて、あとはアタリを待つばかり。
のはずが、第1投目の仕掛けが根掛かりでロスト!
投入ポイントが根掛かりゾーン真っ只中だったので少し気にしていたのだが。
いきなりの大物激震の夢は破れた・・・

気を取り直して、仕掛けを再セット。
投入ポイントを少しズラして、根掛かりゾーンを避けてみる。

そんなこんなしていると、アイナメ狙いのコウジ仕掛けに明確なアタリ!
ドラグを半開から完全フリーにして、ラインを送り込む。
ジリ、ジリとラインが数十センチずつ出ていき、2,3分待っただろうか。
その間にタモアミを組み立てて、他の竿を三脚から下ろして取り込みスペースを確保。

さて、そろそろコウジをがっぽり飲み込んだかな?と大アワセを入れると・・・
一旦ギュンと獲物の重みを感じたところで、スッポンと針が口から抜けて出た感触・・・
残念、針掛かりしなかった。

仕掛けを回収し、エサと針先をチェックしてまた同じポイントに投入。
アイナメの気配は感じ取ることができたので、大物ゲットの期待度も急上昇。
本虫仕掛けも時々誘い掛けして、ポイントから外れたらすぐに打ち返しを続ける。

そして、丁度カレイ狙いの本虫仕掛けを打ち帰した直後のこと。
塩本虫を付けたチョイ投げ竿が一気に引き込まれた!
更には竿尻が浮き上がり、三脚から海へダイブ寸前!!!

とっさに竿を掴み大アワセを入れるが、獲物は瞬く早さで釣り座の左方向へ10m程走った!
何これ?!こんな引きするのはエイ以外には経験したことがない・・・

竿は手元から満月にしなるが、幸い大昔のガラス繊維をたくさん含み現代の「BX」クラス
の胴パワーを持つ『エアロキャスト4200EX』なので、のされることなく獲物の向きをこちらに
振り向かせることに成功。

掛けたポイントが近かったこともあり、すぐに力糸の8号がリールに巻き取られて獲物を足元
まで寄せることができたのだが、まだ姿が見えない。
一体全体、獲物はどんな生物なのだろうか?とワクワクしながら海面を覗き込んでいると、
海面には大きなコブダイが浮かび上がった。

一息空気を吸わせると暴れることも幾分か収まったが、まだまだ油断できない。
タモアミは先のアイナメ?取り込みに備えて釣り座の左端に置いたまま。
今コブダイとファイト中なのは釣り座の右端。
落ち着いて約3m離れた所にあるタモアミを手に取りアミ入れするが、何と50cmのタモ枠より
コブダイの方がデカくない?!

一瞬ビビったが、2回目のアミ入れでコブダイが勝手に頭からタモアミに入れてきてくれた。
さてあとは5.3mのタモアミを引張りあげてコブダイを釣り座に持ち上げるだけ・・・
なのだが、何しろ重い。
ようやく釣り座にコブダイを下ろした時には、半分放心状態になった。

深呼吸して、まずはタオルとナイフを用意してコブダイを〆める。
そして、検寸を写真撮影。53cm。自己最長寸の大物だ。

 
    8:30 コブダイ 53.0cmゲット!

今日はもう満足かも〜
でもアイナメはバラしているので、何としても1匹取りたいナ〜
と、のんびり朝食のパンを食べながらボ〜っと竿先を見ていると、またしてもアイナメ狙いの
コウジ仕掛けにアタリが!

先のバラシがあるので、今度は3,4分放置してドラグからラインが出るのが止まったところで
大アワセを入れてみる。
ところが今回もアイナメは「ペッ」とコウジを吐き出してしまい針掛かりせず。

盛んにアタリがあるのに食い込まない、というか針掛かりしないのはコウジへの針の刺し方
が悪いのだろうか?

仕掛けを回収すると、コウジのお尻近くまでもぐりこませてから針先を刺し抜いて、打ち返した。

するとすぐに3回目のアタリ!
今度こそ取ってヤル!と慎重にラインを送り込み、タイミングを見計らって軽く聞きアワセを
入れてみた。
針先の出し方を変えたのが良かったのか、アワセ方を変えたのが良かったのか、今度は
しっかり針掛かりしたようでアイナメ特有の『グリグリ』とした引きが楽しめた。
海面に姿を見せたのは、12月に同じポイントで釣ったアイナメより一回り太くて大きいようだ。
ハリスは6号だが、用心してタモアミで取り込み。

狙い通りに大きなアイナメが釣れて大満足!
検寸の結果37.5cmもありこの釣り場でのアイナメ最長寸記録を更新!

 
    9:30 アイナメ 37.5cmゲット!

ちなみにこのアイナメ、右の写真のように口の中にはもう一本ハリスが・・・
1号くらいの細いラインにメバル針らしき仕掛け。
ハリスの一端はすでに胃袋の中に飲み込まれており、メバル狙いの細仕掛けをブチ切って
さらに生き延びていた猛者のようだ。

相変わらず小雨が降り続いているので納竿しようか?とも考えたのだが、釣れると判れば
欲も出る。
『次はカレイが釣りたい!』
そう念じて竿先を見つめていると、奇跡が起きた。
コン…コン…コックン…
これは紛れもなくカレイのアタリではないか?!
慎重にアワセてリールを巻くが、あれ?軽いゾ???でもクリクリと魚の手応えが…

天秤の後ろにヒラヒラと茶色い菱形が着いて来ているが、さすがに3匹目のランクサイズ登場
はならず手のひら級のマコガレイだった。


   10:10 マコガレイ 19.5cmゲット!

潮は満潮近くとなり本日二回目の時合が到来した模様であるが、急に雨足が強まったので
荷物だけでなく私自身も車の中に一時避難。
座席を倒してフロントガラス越しに竿先を監視することに。

ここでアイナメ狙いの竿先に本日4回目のアタリ!
しかも今までで一番激しい引き込み方をしている。これは大物だゾ!
じっくりラインを送り込むまでは良かったのだが、獲物の動きが止まった所でついつい冷静さ
を失ってしまい、またしても大アワセしてしまった…
案の定、口からコウジがヌルッと抜け出る感触でバラシてしまった。

仕掛けをチェックすると、ハリスに若干の根ズレがあり針先が鈍っている。
取り敢えず針だけ新しいものに交換して、ハリスは不精してそのまま。
これが後で後悔するこのになろうとは…この時は知る由もないが。

いよいよコウジも最後の1個となった。
本虫もあと数回打ち返しすれば使い切るだろうか。

潮は満潮を過ぎて下げ始め、かなりの勢いで右方向へ流れている。
今までにも大物の実績が多いひと時である。

仕掛けの投入点を正面からやや左へ変更し、潮下へゆっくりと流しながらアタリを待つ。
すると本虫仕掛けの1本が潮に流されず静止しているようだ。

軽くアワセてリールを巻くと、結構な重量感が伝わってくるのだが、魚の感触はごく弱い。
アイナメかな?と期待したのだが、重量感の原因は同じポイントを攻めている他の仕掛け
とのオマツリのようだ。

姿を見せたのは20cm級の『可愛い』アイナメで、もう1本の仕掛けがハリスの所でオマツリ
しているようだ。
たまたまアワセた時に隣の仕掛けがすぐ近くにあったので絡んだのかな?
と思い覗き込むと…
何とこの『可愛い』アイナメが大変欲張りな魚で、もう1本コウジ仕掛けの針も口に掛かって
いるではないか!?

ほんの20cm級のアイナメの小さな口の中に、本虫を付けた改良カレイイレグとコウジを
付けたビッグサーフがしっかり針掛かりしている。
どちらの竿先にも、アタリらしいアタリは出なかったのだが…


   11:50 アイナメ 22.0cmゲット!

とにかく時合のようなので、再び仕掛けをカレイ・アイナメポイントに投入。
幸い雨も止んだので、ラストチャンスのもう1匹ランク魚に期待したのだが、この後潮流が
勢いを増して根掛りが頻発。

本虫仕掛けが次々根掛りロストで撤収する中、コウジ仕掛けに5回目のアタリが!
最後に絶対取ってやるゾと今まで以上にラインを送り込みアワセるタイミングを計ったのだが、
アワセた瞬間に痛恨のラインブレイク!

やはり先の根ズレで傷んでいた部位からハリス切れしていた。
あの時ハリスも交換していたら…と悔やまれて、14:30納竿となった。


   Data

★竿 & リール & 仕掛け

  @シマノ・エアロキャスト4200EX & シマノ・パワーエアロGT7000
    道糸:ナイロン4号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:六角30号+15cmL型遊動天秤
    モトス:ユニチカ・ハイループ8号,ハリス:ユニチカ・グンター5号
    ハリ:がまかつ・丸海津15号
       (パール赤玉+赤チューブ付き2本針)
    仕掛け全長:約160cm
    エサ:塩本虫+青虫
    釣果:コブダイ53.0cm

  Aリョービ・EX煌スーパーライト420 & シマノ・パワーエアロGT4000
    道糸:ナイロン5号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:六角30号+15cmL型遊動天秤
    ハリス:ユニチカ・ハイループ6号
    ハリ:オーナー・ビッグサーフ14号(1本針)
    仕掛け全長:約200cm
    エサ:本コウジ
    釣果:アイナメ37.5cm

  Bダイワ・ランドサーフ33号-405 & ダイワ・パワーサーフ4000QD
    道糸:ナイロン4号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:六角30号+15cmL型遊動天秤
    モトス:ユニチカ・ハイループ8号,ハリス:ユニチカ・グンター5号
    ハリ:ささめ・改良カレイイレグ14号
       (パール赤玉+赤チューブ付き2本針)
    仕掛け全長:約130cm
    エサ:本虫+青虫
    釣果:マコガレイ19.5cm,アイナメ22.0cm

  Cダイワ・ランドサーフ30号-405 & ダイワ・パワーサーフ4000QD
    道糸:ナイロン4号+力糸ナイロン8号;8m
    オモリ:六角30号+15cmL型遊動天秤
    モトス:ユニチカ・ハイループ8号,ハリス:ユニチカ・グンター5号
    ハリ:がまかつ・丸海津15号
       (パール赤玉+赤チューブ付き2本針)
    仕掛け全長:約130cm
    エサ:本虫
    釣果:なし

★潮時(尾道)

 2010年04月16日 中潮

 干潮 06:04
 満潮 11:43
 干潮 18:06